スイカを食べられなかったひょこタン。

ひょこタンは、食べ物の好き嫌いが多い子です。
お肉やお魚は食べられますが、野菜はほとんど嫌い。
晩ご飯のおかずが食べられないことがよくあって、
お母さんに怒られてばかりです。
ある夏の日は、どんなに叱られても白菜を食べなかったからといって、
デザートのスイカをひょこタンだけが食べさせてもらえませんでした。
みんながおいしそうに真っ赤なスイカを食べている横で、
ひょこタンは白菜を睨みつけていました。
自分から嫌いになったんじゃないのに。
自分から食べられなくなったんじゃないのに。
食べたらオエッってなるからどうしても食べられないだけなのに。
こんな風に不便なひょこタンに産んだのは、お母さんのくせに!
ひょこタンは、平気な顔でシャクシャク、スイカを食べているお母さんが
憎らしくて憎らしくて。
この時ばかりは絶対に許せませんでした。