『片付けられない女』と発達障害。

今日は発達障害の講座に行ってきました。

テーマは就業援助だったのですが、その中で「デスクやロッカーの整理整頓」に関する話があり、

流れで『片付けられない女』『片付けられない症候群』についても話がおよびました。

片付けというのもやはり段取りが大切で、例えばAの場所を片付けていて、そこの物の一つを

Bの場所に移動させるとき、今度はAをほったらかしてBの場所全体を片付け始め、

さらに同じようにCDE・・・と移動しながら店開きを始め、結局どこも片付かないまま全部が散らかり

しまいにはどこをどうして片付けたら良いのかわからなくなり、途方に暮れて放棄する・・・

というようなことを日々、日常的に繰り返してして汚宅、ゴミ屋敷となっていくのが

『片付けられない女』『片付けられない症候群』の典型的な例であり、

これはやはり空間認知能力が低いということで、発達障害の領域である可能性が高いのだとか。

料理も同じで、洗う、むく、切る、火を通す、味付けするなどのプロセスを複数同時に進行し、

なおかつ合間合間に使い終わった調理器具を洗ったり、使用する食器を出したりすることは、

あたりまえのようでいて、なかなか高度な段取り力が要求される作業なわけで、

ある種の発達障害の領域の方には非常に難しいのだそうです。

以前に見たドキュメンタリー番組では、ある発達障害の女性の日常が紹介されていたのですが、

彼女は毎朝子ども達のためにお弁当を作ろうとするのですが、毎日必ず他のことに気をとられて

時間通りに作業を進めることができず、登校時間までにお弁当ができあがったことが

いまだにただの一回もないのだということでした。

お料理もできる。登校時間も認識できているのに、間に合うように作業を進めることができない、

とはご本人もさぞかし辛いことだと思います。

こういう場合に有効なのは、目で見てわかるタイムスケジュールを作って、

その時間割通りに行動することを習慣化することなんだそうです。

「え?そんなことで解決するの?」と思うぐらい簡単なことですが、

“頭の中で予想したり想像したりしながら時間通りに段取りをする”ことが難しくても、

“目で見て理解できるモノを確認しながらその通りにコトを進める”ことならやりやすい場合が

あるそうです。

片付けも同じく、誰が見てもどこに何を収納したら良いのかがわかるように、

例えばタンスや引き出し式の収納ケースに全てわかりやすいラベルを張って、

その中に入れさえすれば片付くし、スグに出すこともできるようにしておくと良いそうです。

もちろんケースバイケースなので、全ての人にあてはまる解決策ではありませんが、

時間や場所をキチンと決めて、目で見てわかるように表示する、ということが大切なようです。

コレ、発達障害の人だけではなく、認知症の方や忘れっぽくなってきている自分自身にも

ちょっと取り入れたら役立ちそうな方法ですよね。

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