引き出しを開閉し続けられた思い出から。

発達障害のある中学生男子と何時間か同じ室内で過ごす機会があり、
多動の傾向のある彼の落ち着きのなさ、周囲とのかかわりの中で見せる
幼稚さ、ガンコさ、素っ頓狂さみたいなものを垣間見て、年相応に急激に成長していく
同年齢の子達とのコミュニケーションのとりずらさがわかるような気がしました。

彼を見ていてまた思い出しました。
多分まだ小学校高学年だった頃、転校して行った仲良しの友達が家に遊びに来て、
親に頼まれたらしく何学年か年下の弟を連れてきたのですが。
彼はもうそれこそ片時もジッとしていることができずに、部屋中を目まぐるしく徘徊し、
部屋にある引き出しという引き出しを全部、次々に開け閉めし続けたのです。
アタシは子どもながら相当驚いて、勝手に引き出しを開閉し続けられることがイヤで
気になって気になって仕方なく、久しぶりに再会した友達とゆっくり話すことも
できませんでした。
なんでそんなことを延々とし続けるのか全くワケがわからなくて、
友達の弟ながら、なんてずうずうしいイヤな子なんだろうと思ったことを覚えています。

今でこそ発達障害や多動、注意欠陥や片付けられない女などという言葉自体が
社会的に広く知られるようになってきましたが、当時はただただ
落ち着きのない子、躾の行き届かない子、ヘンな子、イヤな子だと断じられて
親子とも苦しい、辛い思いをしていたケースが多かったのではないでしょうか。
そして今もまだまだそういう状態が改善されてはいないのが現実で、
先に書いた中学生男子もいじめ、不登校、普通学級と特別支援学級との狭間で
まさに親子でもがいているのです。
軽々しくガンバレなんて言えないけれど、ガンバラなくてもいいよ、なんて
言える状況ではないのです。
厳しい、難しい問題ですが、少しずつでもかかわっていきたいと思っています。

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