桜と、こんなハズじゃなかった子育て。

夕暮れの公園で、満開の桜、風に舞い散る花びらを見ていました。
一番大きな桜の木の下に、ベビーカーを押しながらやってきた若いお母さん。
まだ言葉もわからない月齢の赤ちゃんに、しきりに桜の花を見せながら
話しかけていました。
手の届く枝にふれた時、ピンク色の花びらがヒラヒラとゆっくり
お母さんと赤ちゃんの上に降りそそぎ、それは美しくて優しい光景でした。

ちょうどその時、小さい頃から知っている身近な中高生達の最近の荒れや非行、
また同年代の子達が起こす犯罪などについての話をしていた最中だったので、
「・・・みんなちょっと前までカワイイ赤ちゃんやったのになぁ・・・」って
居合わせた一同、しみじみと胸が痛くなってしまいました。

自分のことを省みても、子育てに失敗や反省はつきもの。
それでもそれなりに一生懸命、愛情も手もかけて育ててきたつもりなのと同じように、
多くの母達は自分なりに子どもを愛してきたはずなのに・・・
いつの間にか心が離れ、他人よりも知らない人みたいになってしまったり、
憎みあってしまったり。
手に負えない子どもに、もうどうすることもできないような絶望感を抱く母が居て、
暖かい春の日差しも舞い散る桜の花びらも、のどかな鳥のさえずりも、
何も見えない、聞こえない、感じられない暗い家の中でじっとしていたり。
どれだけ「なんで?」と考え続けても、理由なんてわからないことの方が多いみたい。
子育てって、これ以上ないほどの喜びをもたらしてもくれるけど、
その反対のことも、明日にもあるかもしれないというところが恐ろしいです。

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