貧乏な家、裕福な家。

友人の新築祝いに行ってきました。
阪急百貨店やシネコンができる、人気の西宮市に建てた瀟洒な一戸建て。
夫サンの取引先の建築家の方にお願いしたという注文建築は、
間取りもデザインも使い勝手もとっても良い感じで素敵でした。

この友人とは、小中高校と一緒。
子どもの頃から実家の方には何回も遊びに行っていた仲です。
当時の彼女の家は、賃貸の文化住宅
子ども心にもちょっとビックリしたぐらい、狭くて暗くて古い家でした。

端家ではないため、窓がほとんどない3Kで、キッチンはシンクとガス台のみ。
廊下のない家で、玄関側の居間で遊んだり勉強したりしていて、
一番奥まった場所にあるトイレに行く時には、全部屋を縦断する必要がありました。
真ん中の暗い和室では、大抵お父さんが布団を敷いて寝ておられました。
持病があって、働けない身体だったそうです。
病人がいるのにお風呂もなくて、3Kに両親、姉妹の4人家族で住んでいました。
それでも当時はそんな住環境の友達も少なくなくて、よく遊びに行っては
起きだしてきたお父さんにミカンをもらったり、お寿司をとってもらったこともありました。
すごく小柄でギョッとするほど顔色の悪いお父さんでしたが、いつも優しくて
アタシは好きでした。

数年前に、そのお父さんは持病が悪化して亡くなりました。
お母さんは、実家のある他県へと引越しされ、友人姉妹は結婚しているので
当時の3Kの家にはもう行くこともないようです。
おとなになって知ったのですが、アタシがよく遊びに行っていた頃は、
お母さんがお勤めされていたものの、生活費が足りなくて生活保護を受けていたそうです。
きっと、すごく大変なことや辛い思いをしたことがたくさんあったのだと思います。

現在の彼女は、夫サンの職業柄、収入も安定していてかなり裕福です。
子どもの頃からの彼女の家、部屋、暮らしぶりを知っているだけに、
本当に心から「素晴らしいお家、ご新築おめでとうございます!」という気分です。

今、確かに格差社会であり、ワーキングプアがあふれているのでしょうが、
アタシが子どもの頃だって、狭い暗い古い家で、毎日必死で働いて、
それでもカツカツの生活を強いられている家族はたくさんおられたような気がします。

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いつかは住みたい120平米