ふたりっきりになりたがるハイテン夫人。

ハイテン夫人から、「スキッ」とか「ダイスキッ、キャッ♪」とか言われ
かなり困惑していたアタシです。

とは言え、ハイテン夫人は持ち前の積極性と行動力で、
アタシが紹介したホームエステ夫人のところへも出かけているようだったし。
中学受験組の美女夫人や資産家夫人とも、それぞれ連絡を取り合っている様子。
アタシ自身は仕事の関係などもあり、「みんなでランチに行こう」みたいな
お誘いがあっても、なかなか時間が作れなかったりして、
参加したり、しなかったり、だったのですが。
それでも、「友達がいなくて寂しい」と言っていたハイテン夫人が、
そうやってみんなに打ち解けて、楽しそうにしていること自体は嬉しいことでした。

しばらくの間は、それらのお付き合いで忙しかったのか、ハイテン夫人からの
連絡は少々、落ち着いていたように思います。
でも、完全になくなるわけではなく、電話がかかってきては、
「今度はぜひ、ふたりっきりで、お会いしたいわ〜、キャッ」とかなんとか
おっしゃっていました。

ふたりっきりで?なんで?と不審に思っていたアタシではありますが。
またお誘いを断り続けていたハイテン夫人を、罪滅ぼし?も兼ねて、
ついに自宅にお招きすることにしました。
けど、ふたりっきりは気が進まなかったので、
美女夫人と資産家夫人も一緒にお招きしました。

さて当日。
なぜかその日に限って、何年かに一度というスゴイ大雪に見舞われたのです!
ちょうど学校の終業式の日だったこともあり、お昼前後にはもう、
ご近所中の子ども達が総出で、外で雪だるまやカマクラを作っているという、
この地方では普段は考えられないような、滅多にない光景が繰り広げられていたのです。

うわぁ・・・これはヤバイ。
美女夫人は家が遠いので、車でないと来難いのですが、運転は無理でしょう。
資産家夫人にしても、ハイテン夫人にしても、
歩いて来られることは来られる距離ですが、滑ったりこけたりしたら危ないし。
というわけで、アタシは本日のホステスとして、みんなの安全のために、
「残念ですが、今日のお茶会は大雪のために延期しましょう」という連絡をまわしました。
が。ハイテン夫人は・・・ガンとして聞き入れてくださらず・・・。
・・・つづく・・・


お茶会したくなるLD。