通されたのは、タンス部屋@ハイテン夫人。

そしてついに。アタシはハイテン夫人宅におじゃますることに
事前に聞いておいた住所では、同じ校区の隣の地区。
ウチからそう遠くない閑静な住宅街で、
ちょっと古めの大きなお家が整然と立ち並ぶ地域です。

ハハーン、ハイテン夫人ったら、ああ見えてお金持ちのマダムなんだな。
と思い、最寄のデパ地下でアンティシャルパンティエのお菓子も調達し、
地図を見ながら出動しました。

案の定、掘り込みガレージの石垣の上の敷地はかなり広く、お家も大きい。
夫婦、子どもさん二人、お舅さんの5人家族には、充分な広さでしょう。
敷地は・・・50〜60坪以上はありそうで、庭もちゃんとした庭でした。

それで。通されたのは、リビングでもダイニングでも客間でもなく。
2階の古ーい和室、かなり狭いタイプの6畳間。
しかも壁一面に、巨大な重々しい婚礼ダンスがビッシリ並び、
窓側の壁にはカラーボックスと本。
もう一面はふすまになっていたかと記憶していますが・・・。
とにかく、ものすごい圧迫感で・・・阪神大震災以降、
家具の配置には結構気を使っているアタシとしては、正直息苦しい部屋でした。

そこで満面の笑みを浮かべたハイテン夫人はアタシにお座布団をすすめ。
おもむろに、幼児がお絵描きや粘土遊びで使うような、小さな長四角の
折りたたみ式テーブルの脚をカチャッ、カチャッ、と広げ。
部屋の真ん中にわずかに広がる空きスペースで、
KITTYちゃん模様の小さな幼児用テーブルを挟んで、
アタシ達は初めて笑顔で向かい合ったのでした。
・・・つづく・・・