不二家だけじゃない!食への不安。

求人広告サイトの企業取材とコピーの仕事をしていたことがあるのですが。

3〜4年前だったでしょうか。
大手のファミレスや回転寿司など、
全国展開の飲食チェーン店の食材配送を請け負っている、
運送会社さんの取材に行った時に聞いた話です。

ドライバーの求人を出すと、確かに山のように志望者は来るそうな。
なにしろ、当時は就職氷河期、リストラなどによる
失業率の高さが大問題になっていた頃ですから。

そこで「当社は冷凍・冷蔵の食材や食品(生の寿司ネタを含む)を配送しているので、
保冷車を運転してもらいます。ちなみに、自前の保冷車はお持ちではないですか?」
というような質問から面接を始めるそうです。
すると、長年運送業に携わってきた、
自前の運送用 自動車(保冷車ではない)持ち込み希望のベテラン ドライバー達に限って、
「今までずっと、保冷車でない自動車でどんなものでも運んできた。
真夏に長時間かけて配送しても、クレームが出たことはないから自分なら大丈夫です!」などなど、恐ろしいことをこともなげに言うのだそうです、自信満々に。
8割以上の求職者が、それに近いことを言うとのことでした。
「もちろん会社が用意した保冷車を使ってもらい、ドライバーとして雇うことはできるが、
そういう心構えの人は採用しないようにしている。だから、当社は常に人材不足です。
しかし、あまりにもそういう人が多いので、面接する時間が無駄で仕方ない。
あらかじめ求人広告に厳しいことばかり書いて、それでも面接に来る人とだけ会うようにしたい」
とのコピーに対するリクエストでした。

ちょうど雪印の事件の後だったこともあり、その運送会社の役員さんは
「あんな事件、驚きもしない。
消費者の口に入る前に、炎天下で常温で放置されたり配送されたりしている食品がどれだけ多いことか。問題が起こらない方が不思議なぐらいだ。
それぐらい、生鮮食品を扱っているという認識に欠けている企業や従業員が蔓延している」と
嘆いておられました。

そんなズサンな!
主婦であり、母であるアタシは、かなりの衝撃を受けました。
そして今度は不二家ですか。
小さな子やお年寄りも、喜んで口に入れるものなのに。
嬉しいことや、楽しい時間のそばにいつもいた、ペコちゃんなのに。