せつない、おねしょシーツ。

「うちな、夜寝るときが一番キライ。
みんなが寝てて、うちだけが眠れずに起きてる。
お父ちゃん、お母ちゃん、お姉ちゃん、どうしてるんかなって思ったら、
気が狂いそうになるねん」
まさみちゃんは、いろいろなことをひょこタンに話してくれるようになりました。

「うちの部屋の子ら、うち以外全員、おねしょシーツしてるねんで、小4にもなって。
寮母の先生が毎日、順番に部屋の誰かと一緒に寝てくれるねんけど、
その時だけやねん、おねしょせえへんの。
うちは別に、先生と一緒に寝たくないけどな」

ひょこタンはもう、お母さんと一緒に寝たいと思うこともなければ、おねしょもしません。
小3や小4の子が毎日のようにおねしょをして、
誰かが一緒に寝てくれる夜だけ、おねしょをしないですむなんて。
ひょこタンは子どもながら、その子達が今まで生きてきた中での
寂しさや人恋しさ、もっと言えば母を求めるせつない想いがわかるような気がして、
なんだか胸がしめつけられるようでした。