死んでから帰るのも『家』。

旦那の従弟の奥さんも、数年前に投身自殺をしたのです。
小学生の長男次男、まだ生後6ヵ月の長女を残して。
従弟や叔父叔母が言うには「育児ノイローゼだった」とのことでしたが、
本当の理由は私達親族にも最後までよくわかりませんでした。
アタシは法事などで何度かお会いして話したことがあった程度のおつきあいだったのですが、まだ若くて、観月ありさに似た、モデルみたいにキレイでお洒落な女性でした。
控えめで、恥ずかしがりやで、かわいい感じの。

お葬式の日、親族席に座っていて思ったこと。
参列者のほとんど全てが、従弟の友人とその彼女や奥さんらしき人ばかり。
肝心の故人の友人知人が皆無に近いようなのです。
学生時代の友達は?
子どもが三人もいたのだから、ママ友は?ご近所友達は?
パートに出ていたのだから、パート仲間は?

友達がいなかったのか、
遺族が故人の友達やその連絡先を把握していなかったのか、
それともあえて知らせなかったのか。
そこのところもわからずじまいでしたが。
大勢の方々が来てくださったお葬式でしたが、
本当に、寂しい寂しいお葬式でした。

何があったのか、自殺する少し前には家出していたそうなのですが。
家出していても、もしも帰りたくないような家だったとしても、
死んでから、仏様になって帰る所はやっぱり、『家』なんですよね。